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野獣を解き放つ:Powercaster

トーンの多様性を求めて、新しくデザインされたPowercaster。

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およそ8年前、フェンダーの開発チームの一員であるアレックス・ペレスは、60年以上に渡って愛されているJazzmasterやJaguarのような、全く新しいギターを夢見ていました。

長い間、夢の中にあったそのギターは、2019年ついにAlternate Realityシリーズの一つ、Powercasterとして実現することになったのです。

PowercasterはJazzmasterを彷彿させるオフセットボディを誇り、ネックヒールとボディには滑らかなコンター加工が施されています。パワフルなAtomicハムバッカーをリアポジションに、シングルコイルのSoapbar ピックアップをネックポジションに搭載しています。

ここにたどり着くまで、アレックスと彼の夢の中にあったPowercasterはいくつかの試行錯誤を繰り返してきました。

アレックスは2014年にリリースされたJim Root Jazzmaster、2004年のJohon 5 Signature Telecasterなど多くのギターを開発してきました。「ちょうどデザイナーであるジョシュ・ハーストがMeteoraの開発を始めた頃に、私はPowercasterのデザインを始め、多分、10から12種類のプロトタイプを製作しました。Powercasterは、プロトタイプを製作する度に進化していったんです」

もともとオリジナルのコンセプトは2基のハムバッカーを搭載する予定でしたが、最終的には、MP-90 Soapbar ピックアップとハムバッカーのコンビネーションに落ち着きました。

彼はまた、24.75インチスケールのローステッドメイプルネックに、パーフェロー指板、Adjusto-maticブリッジとストップテイルピースを採用しました。言うまでもなく、このコンビネーションは通常Jazzmasterには見られない仕様です。

「私はオフセットのボディシェイプがとても好きでした。それに、加工されたネックに、このピックアップ構成を組み合わせると、素晴らしいサウンドが得られるんです。ローステッドメイプルネックは間違いなく、明快なサウンドを引き出しています」アレックスは続けます。「それはユニークで、本当に素晴らしいサウンドです。本当にプレイしたい!と思わせるサウンドなんです」
アレックスの想いは、カリフォルニア州コロナ工場にある、アレックスのオフィスで製作されたプロトタイプを見た多くの人達に共有されました。

「アーティスト達が彼のオフィスに立ち寄っていたら、きっとそのギターを放さなかっただろうね」エレクトリックギター&ベースのシニアプロダクト開発マネージャのアレン・アバッシはそう語っています。

アレックスにとってこの独創的なギターが世に出回ることは、とても刺激的なことです。

「本当に、本当に素晴らしい気分です。まるで自分の子供のような存在ですから」アレックスは微笑みながら話します。「アイデアが現実のものとなり、もし、それを皆が喜んでくれるなら、そんなに嬉しいことはありません」

Powercaster

2019年3月15日発売開始