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Fender American Series Vol.5 | American Elite【前編】

 American Series

第4世代ノイズレスピックアップなど最新のスペックが投入されたAmerican Eliteシリーズ。これまでに紹介してきたAmerican ProfessionalAmerican Originalと比べ、最も現代的なスペックとなるが、日野"JINO"賢二は、どのシリーズもフェンダーの音がする、と話す。その真意とは? 東京スカパラダイスオーケストラの加藤隆志とJINOによる貴重なセッションから、その答えを体感してほしい。

ミュージシャンって、自分が聴きたい音を出したくて弾いているんです。ー 加藤隆志(東京スカパラダイスオーケストラ)
 

加藤隆志(以下:加藤) (スタッフから楽器を受け取って)これはOcean Turquoiseっていうカラーなんですね。僕が使っているレイク・プラシッド・ブルーに一番近い色です。そして、意外と優しい音ですね。

〜セッション開始〜

加藤 なんだろう……今、ブルージーな感じがやりたくなったんですよね。そのベース(American Elite Jazz Bass V)がビリー・コックスの色だからですかね?

日野"JINO"賢二(以下日野) あ、そうだね、確かにビリー・コックスの色だ。あとジャコ(パストリアス)もサンバーストだよね。

加藤 最高ですね!

 
 
 

日野 このAmerican Eliteシリーズのピックアップはノイズレスなんですよね。これまで弾いてきたAmerican ProfessionalシリーズAmerican Originalシリーズ、そしてこのAmerican Eliteシリーズでは、搭載されているピックアップがそれぞれ違うんだけど、僕にとってはどれもオーセンティックなフェンダーの音に聴こえるんです。加えて、3バンドEQとトーンがついているから、いろんなサウンドを出せる。ヴォリューム、バランサー、トーン、あとはミッドとハイ/ベース……3バンドEQはブーストとカットができるからいろんな音が出る。実際、僕もライヴの現場で使っています。で、このAmerican Eliteシリーズは、弦のボディ裏通しができて、フレットが太くて、ネックの握りがしっかりしている。だからこれは大変ですよね、3機種とも買わないといけない(笑)。このバンドではこのシリーズ、などチョイスができるんですよね。そのなかでも、このAmerican Eliteはハイファイでパワフル。僕の場合、ライヴの現場では3バンドEQはフルテンで使っています。そしてエンジニアも“音がいい”って言ってくれる。ハイファイな音が欲しい人はAmerican Eliteだと思う。音色の幅が広いからいろんなジャンルで使えるけど、何よりもローを弾いたときとスラップしたときの音はフェンダーそのものなんですよね。

加藤 言い換えると“良い楽器なんだ”っていうことですよね。全シリーズがフェンダーの音だって言えるのは、ほかの楽器にはないことだと思います。

日野 そう! 僕も昔はそういうことは意識していなかった。でも、今でも楽器店に行ったら、店頭の楽器を弾いてみるじゃないですか。最近リリースされているこの3シリーズは、全部が良いですよ。

加藤 あとはフィーリングでしょうね。やっぱりミュージシャンって、自分が聴きたい音を出したくて弾いているんです。僕が好きなミュージシャンも、どのギターを持っても同じ音を出す人で、そういう人ってすごく信用できるというか。自分の出したい音を探って弾いていて、その探り方の違いがこの3シリーズにあると思うんですよね。だから、このなかで自分にとって探りやすい楽器をチョイスしたらいいのかもしれないですね。JINOさんは、優れたテクニックのある方だから、自分が聴きたい音を選び出して弾いているんだと思いますね。

日野 それは、これが良い楽器だから。やっぱり自分の出したい音、そのものが出るから。もし好みの音が出なかったら、“ここのポジションで弾くことはやめよう”とか“この弦だけで弾こう”とか、あとはずっとロー・ポジションで弾き続けたりしちゃう。でも、この楽器はすべての弦がしっかり鳴っていて、ハーフ・ポジション、ファースト・ポジション、どのポジションで弾いても全部3本ともクオリティが高いっていうことなんですよね。


American Elite Series

American Eliteシリーズは、現代的でテクニカルなプレイスタイルのギタリストのために開発されました。全機種に第4世代のノイズレスピックアップを搭載。ノイズレスでありながらパワフルなサウンドを楽しむことができます。その他、ロー・ポジションからハイ・ポジションにかけて指板ラジアスが変化する、コンパウンドラディアス指板を採用し、モダンなプレイスタイルにも対応。American Elite Stratocasterにはボリュームツマミの上部に配置したS-1スイッチを備えるほか、American Elite Jazz Bassには18Vのプリアンプを搭載するなど、多様なサウンドバリエーションが楽しめる。

PROFILE

加藤隆志(東京スカパラダイスオーケストラ)
ジャマイカ生まれのスカという音楽を、自ら演奏する楽曲は"トーキョースカ"と称して独自のジャンルを築き上げ、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、南米と世界を股にかけ活躍する大所帯スカバンド。アメリカ最大のフェスティバル、Coachella Music Festivalでは日本人バンド初となるメインステージの出演を果たした。オーセンティックなSKAからジャズ、ロックまでをも提示できるミュージカルパフォーマンスで世界中のSKAバンドの中でも特筆すべき存在であり、海外のアーティスト、音楽関係者も来日の際にはスカパラの音源を手に入れるためレコード店に足を運ぶなど、世界中のSKA愛好家たちにとってその名は憧れの対象であり続けている。89年、インディーズデビュー。幾度となるメンバーチェンジを乗り越え、現在のメンバーは合計9人。今なお常に最前線で走り続けている。
› Website:http://www.tokyoska.net


日野"JINO"賢二
ベーシスト、ソングライター、シンガー、アレンジャー、音楽プロデューサー。東京に生まれ、7歳の時に家族でNYに移り住む。NYの音楽と芸術の専門高校へ入学し、同学校の卒業生にあたるマーカス・ミラーに影響を受ける。またその頃にジャコ・パトリアスに師事。卒業後、アポロシアターでのハウスバンドをはじめ、Joe,ジェシカ・シンプソン,メーシー・グレー,ネーザン・イースト,ブロンディ−のデボラ・ハリー、数多くのアーティストと活動を共にする。 2003年、初のリーダー・アルバム『ワンダーランド』、続いて『JINO』をユニバーサル・ミュージックよりリリースし,グループとしてでは: 『TKY』(Sony),Faz Jaz (Vega),TetsuJino (King),Tri-Horn Buffallo(CJE)これを機に活動拠点を日本に移す。

近年はMISIAツアーメンバーやレコーディングに参加。数々のアーティストの作曲,アレンジャーやプロデューサーとして、Boyz II Men,AI,Def Tech,西野カナ,黒木メイサ,May J.,さかいゆう,Minmiなど数々のライブ/レコーディング・ワークスで活躍している。三枚目のリーダーCD最新アルバムは2014『JINO JAM』,DJ Jeff Millsのバンド「スパイラル・デラックス」三枚目2018年9月15日リリース
› Website:https://www.facebook.com/kenji.hino


› Vol.1 American Professional【前編】
› Vol.2 American Professional【後編】
› Vol.3 American Original【前編】
› Vol.4 American Original【後編】
› Vol.5 American Elite【前編】
› Vol.6 American Elite【後編】(近日公開予定)


 American Series

› フェンダー X デジマートのスペシャル企画。3つのAMERICANシリーズを徹底解剖。詳しくはデジマートの特集ページで。