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miwa concert tour 2018-2019 “miwa THE BEST” レポート

昨年7月にリリースされたベストアルバム「miwa THE BEST」を引っさげて行われた全国ツアー「miwa concert tour 2018-2019 “miwa THE BEST”」。その最終公演が3月15日(金)16日(土)の2日間にわたり日本武道館にて開催された。15日公演の模様をレポートする。

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6つの光がギターの弦になっていくオープニングムービー。光に関する歌が多い彼女らしいオープニングムービーが流れたあと、足音が聞こえてくる。すると、真っ赤になったスクリーンの前に立っているmiwaのシルエットが浮かび上がる。そして、ニューギターであるフェンダーのAmerican Professional Stratocasterをかき鳴らし、「chAngE」からライヴがスタートする。今回は「miwa THE BEST」を引っさげてのツアーということで、どの曲が1曲目に来てもいいくらいパワーチューンが揃っているのだが、miwaが選んだのはちょうどアコギからエレキに持ち替えた時にリリースした3rdシングル「chAngE」だった。今回は髪型をチェンジしてのツアーというのもあるし、ビジュアル面や小気味良いトーンという意味でも新鮮なAmerican Professional Stratocasterは1曲目に相応しいと言えるだろう。総立ちになった観客も、タオルを振り回しながら大きな声援を送る。続く「Faith」ではライトハンドをカッコ良く決め、力強い歌声を響かせると、3曲目の「リトルガール」ではハンドマイクでステージを動き回り、観客との掛け合いを楽しんでいた。

「君に出会えたから」では爽やかでちょっと切ない気持ちにさせると、続く「ミラクル」「360°」ではファンと一緒にダンスを楽しむ。「360°」では“miwaバンド”の2人のギタリスト(オバタコウジと生本直毅)がギターソロを順番で弾き、miwaはぴょんぴょんと跳ねながらステージを楽しそうに駆け回りながら歌っていた。

ライヴ中盤はバラードが並ぶ。「miwa ballad collection ~graduation~」というアルバムを2016年に発表しているが、実はバラード曲はたくさんあって、しかも名曲揃いなのだ。バラードは歌詞をじっくりと感じることができるし、いろんな気持ちにさせてくれるのがいい。「片想い」などはいつ聴いても心がギュッとなるし、この日は日替わり曲として「夜空。」を歌ったので、好きだった誰かを思い出す人もいただろう。

ライヴ後半。幼少期からのmiwaの歩みを振り返る映像が流れる。その映像に刻まれる彼女自身のこれまでの歩みを歌った「アコースティックストーリー」の歌詞。〈君と叶えたい夢がある〉というワードのあとに登場したmiwaが歌ったのは、弾き語りでの「don't cry anymore」だった。アコギ弾き語りという彼女の原点となるスタイルでデビュー曲を披露すると、そこから、初期からのバンドメンバーであるeji(Kb)、オバタコウジ(Gt)、よっち(Dr)が加わり4人編成での「めぐろ川」へ。そして、フルメンバーで「441」「ヒカリヘ」と歌っていく。たった1人の女の子の夢から始まり、それに賛同したバンドメンバーが加わり、最後に〈“誰もが誰かの光”〉と歌う「We are the light」で、ここに集まったファンのみんなが加わる。先ほどの〈君と叶えたい夢がある〉というのが実現した日本武道館の光景は、とても感動的だった。それにあらためて「We are the light」という曲の持つパワーに圧倒された。

そんな“物語”を感じたセットリスト。その最後に「小さい頃から歌うことが大好きで、ステージで歌うのが夢でした。そんな私が19歳でデビューし、素敵な仲間に出会うことができました。ここに来てくれている方は、デビューから応援してくれる人、『ヒカリヘ』で出会ってくれた人、最近の曲を聴いてくれた人がいると思います。皆さんが照らしてくれた光で私はここに立っています。照らし続けてくれたから9年間、歌い続けてこられました。私の歌が少しでも皆さんの心を照らせるように…。これからもみんなの光でありたいです。最高の景色を見られるように、歌い続けていきます」と決意を伝えて歌ったのが「アコースティックストーリー」だ。先ほども書いたように、彼女の軌跡を歌った曲。その曲のラストは、観客が声を送り、その声をバックにmiwaが「ありがとう ありがとう ありがとう」と歌うのだが、ファンとmiwaの絆を強く感じる瞬間だった。

アンコールでは、新曲「RUN FUN RUN」を披露。ベストアルバムのツアーとなると、どうしてもこれまでを振り返る意味合いが強くなるが、ここで新曲を歌うことで、この先の未来も感じることができた。そして「シャイニー」「春になったら」で再び大きな声を出し、最後はみんなで「結-ゆい-」を大合唱する。これまで何度もライヴで見てきた光景だが、みんなで歌うことがこんなにも気持ち良く美しいことなのかと再確認。大きな余韻を残しながら終えた日本武道館ライヴ。次のステップでmiwaは、どんな最高の景色を見せてくれるのだろうか。それが楽しみでならない。


report-miwa-2019

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セットリスト
01.chAngE
02.Faith
03.リトルガール
04.君に出会えたから
05.ミラクル
06.360°
07.Kiss you
08.ホイッスル〜君と過ごした日々〜
09.片想い
10.夜空。
11.あなたがここにいて抱きしめることができるなら
12.don't cry anymore
13.めぐろ川
14.441
15.ヒカリへ
16.We are the light
17.アコースティックストーリー

ENCORE
01.RUN FUN RUN
02.シャイニー
03.春になったら
04.結 -ゆい-


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