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トーンのギャップに対応するフェンダーのエフェクトペダル Level Set Buffer

複数のギターを使う場合でもシグナルの強さやトーンを統一したい、そういったニーズに応えるエフェクトペダル

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ライブやジャムセッションの場で、シングルコイルのピックアップを搭載したギターから、よりラウドなハムバッカーを用いたギターに持ち替えた際に、トーンのギャップに思わず顔をしかめたことがあるユーザーは少なくないでしょう。出力の弱い方のギターのシグナルがミックス内で埋もれてしまった、そういう経験に身に覚えがある人も多いはず。

あるいは長めのシールドを使った場合や、多くのエフェクトペダルを繋いだ場合に、高域の艶が失われてしまっている(俗に言う「トーン・サック」現象)と感じたことがあるかもしれません。
フェンダーのLevel Set Bufferは、そういった問題を見事に解決します。


 
 
 

南カリフォルニアに拠点を置く、フェンダーの製品開発部門のスタン・コーティが自ら開発に取り組んだLevel Set Bufferは、複数のギターのトーンやレベルを統一することができます。これによりギターのゲインやアンプ設定を変更する手間から解放されるだけでなく、多くのエフェクターを繋いだ場合のトーンの劣化を防ぐことができます。

「ここ5〜6年の間、Level Set Bufferはギタリストである自分にとって不可欠な存在となっています」スタンはそう話します。「複数のギターを使う場合でも、レベルやトーンを統一してくれるからです。ライブ中に何度もギターを持ち替えるプレイヤーであれば、出力が弱いヴィンテージのシングルコイルピックアップを用いたギターから、パワフルなハムバッカーを搭載したギターに持ち替えた際に、トーンのギャップに面食らったという経験があるはずです。クリーン系から歪み系にスイッチングした際に、音量のバランスが取れていなかったというケースも多いでしょう」

「アウトプットの異なるギター同士をスイッチングする際に、クリーン系と歪み系のレベルは大きく開きがちです。その問題の最も一般的な解決方法は、足元のペダルの歪み具合を素早く変更し、次にアンプのドライブを調整するというやり方です。それに煩わしさを覚えていた私は、異なるギターの出力レベルとトーンを同時に揃えることができるツールが必要だと考えました」

Level Set Bufferを使えば、お使いのエフェクトペダルすべての出力を統一することができます。またミュートスイッチや専用のチューナーアウトプットを備えているため、シグナルパスから独立した状態でチューナーをいつでも使用することができます。

さらにLevel Set Bufferには、3つのコントロールが用意されています。

+/- 12 dBの範囲で調整が可能なLevelコントロールを使えば、ラウドなハムバッカーのレベルを下げたり、シングルコイルのピックアップを用いたギターのレベルを上げることができます。High-Frequencyコントロールでは、トーンの広域を+/- 12 dBの範囲で調整することができます。また真空管アンプのフロントエンドにシールドを差し込んだ際に発生する電気容量に近い数値が得られるLoadスイッチは、お使いのギターのピックアップのトーンに温かみを加えることができます。

フェンダーのアンプ開発部門のマネージャーを務めるリック・ヘインズも、Level Set Bufferのクオリティに太鼓判を押しています。

「(スタンから)その開発について相談されるまで、私自身はバッファを使ったことがありませんでした」リックはそう話す。「バッファの用途を知らないというギタリストは少なくないと思いますが、使ってみればその利便性に驚くことでしょう。例えばストラトからハムバッカーを用いたギターに持ち替える場合でも、両者のレベルやトーンのギャップについて心配する必要がなくなるのです」

一方で、スタンはこう述べています。「その目的はストラトでハムバッカーのような音を出したり、またその逆を可能にすることではありません。Level Set Bufferは、あくまで楽器間のギャップを解消するためのツールです」

フェンダーのあらゆるエフェクトペダルがそうであるように、Level Set Bufferはあらゆる環境での使用を想定した上で、使いやすさが徹底的に追及されています。

9V電池の迅速な交換を可能にするマグネット式のバッテリードア、暗い場所でもノブの位置をはっきりと認識できるLEDライト、ペダルボードのスペース節約を念頭に置いたインプットとアウトプット配置など、Level Set Bufferにはフェンダーならではの様々なノウハウが反映されています。

ペダルボードにバッファを入れていないというプレイヤーは少なくないでしょう。しかしフェンダーのLevel Set Bufferを使ってみれば、ピックアップの違いからくるレベルやトーンのギャップを解消できるという利便性の虜になるでしょう。