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ねごとワンマンツアー2018「SOAK」レポート

2018年2月9日(金)恵比寿LIQUIDROOMにて行われた「ねごとワンマンツアー2018『SOAK』」の模様をレポート。

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4人組ガールズバンド、ねごとの全国ツアー「ねごとワンマンツアー2018『SOAK』」が恵比寿LIQUIDROOMを皮切りにスタートした。

彼女たちは昨年2月に「ETERNALBEAT」、12月に「SOAK」とフルアルバムを2枚リリース。シングルも6月に「DANCER IN THE HANABIRA」、8月にスピッツ「空も飛べるはず」のカヴァーを含む「空も飛べるはず / ALL RIGHT」の2枚をリリースするなど、精力的に活動を行ってきた。今回は、そうした新曲たちを引っさげてのツアーである。

客電が落ち、ギターアンプやベースアンプ、ドラムセットに加え、シンセサイザーやラップトップPC、ドラムパッドなどさまざまな楽器が所狭しと並べられたステージに、メンバー4人が現れるとフロアからは割れんばかりの拍手が巻き起こった。澤村小夜子(Dr)が力強くキックを踏み鳴らし、まずは「SOAK」からの1曲を披露。

間髪入れず「ETERNALBEAT」へ。藤咲 佑(Ba)の弾くファットなシンセベースの上で、しなやかに体を動かしながら、キュートでソウルフルな蒼山幸子(Vo,Kb)のヴォーカルがゆらゆらとたゆたう。BOOM BOOM SATELLITESの中野雅之や、ROVOの益子樹をプロデューサーに迎え、分厚いシンセのレイヤーにテクノやハウス、ブレイクビーツといったダンスビートを大々的に導入し、バンドアンサンブルと見事に融合させた先の2枚のアルバムで、新機軸を打ち出したねごと。そんな彼女たちらしい、スリリングで刺激的なパフォーマンスだ。

時折シンセを弾きながら、歯切れの良いカッティングでファンキーなグルーヴを醸していた沙田瑞紀(Gt)は、「WORLDEND」でフェンダーのJazzmasterに持ち替えると、ローフレットからハイフレットまで目一杯使って裏メロ的なフレーズを繰り出している。中域に迫力のあるサウンドで、アンサンブルの中に埋もれることなくグッと前に迫り出し、蒼山のハイトーンボイスと鮮やかなコントラストを生み出している。と思いきや、曲の中盤ではシューゲイザー的な歪みのウォール・オブ・サウンドを構築、後奏になるとドラムと息を合わせながらキメを連発するなど、エレクトロなアンサンブルに“ロック魂”を注入していた。

2016年にリリースされたシングル「アシンメトリ」のカップリング曲「school out」は、「スクリーマデリカ」時代のプライマル・スクリームを彷彿とさせるようなコズミックハウス。沙田はE-Bowを使用し、空間をサイケデリックに埋めていく。そして「シンクロマニカ」では、長身を大きく後ろにそらしながら力強いギターソロを披露。日本人女性ギタリストの中でも屈指のロックアイコンっぷりを、遺憾なく発揮していた。

複雑にアクセントの位置が変わる16ビートのシンコペーションと、涼しげなシンセサウンドが印象的な楽曲「Fall Down」では、クランチ気味に歪ませたMade in Japan Hybrid 50s Stratocasterでナイル・ロジャースばりのファンキーなカッティングを繰り出す沙田。Jazzmasterに比べると、こちらはまろやかな音色だ。また、キレッキレのトリッキーなギターフレーズを炸裂させ、変拍子を多用した幾何学的なアンサンブルで応戦するリズム隊と大迫力のバトルを展開する楽曲も。会場からは、ひと際大きな歓声が上がった。

“まだ、体動かせますか? 後半戦も自由に踊ってください!”。そう蒼山が叫び、ラストスパートをかける4人。畳み掛けるように演奏し本編は終了した。

アンコールでは、先日オカモトコウキ(OKAMOTO'S)との入籍を発表した沙田に、フロアから“おめでとう!”の声が上がり、彼女が結婚指輪を披露する一幕も。“今日から全国を回ってくるけど、そこでしか見られない景色を見るのがすごく楽しみです。ツアーファイナルの渋谷O-EASTで、またみんなと会いたい”と最後に蒼山が挨拶した。


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