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KEYTALK: ド真ん中で頑張マッセ〜shall we dance?〜

2018年9月8日(土)幕張メッセ国際展示場 9-11ホールにて行われた「ド真ん中で頑張マッセ〜shall we dance?〜」の模様をレポート。

KEYTALK

4人組ロックバンド、KEYTALKが9月8日、幕張メッセ国際展示場 9-11ホールにて「ド真ん中で頑張マッセ〜shall we dance?〜」と銘打ったワンマンライヴを行なった。

この日のチケットはソールドアウトとなり、会場に集まったおよそ1万4000人のオーディエンスの熱気が、開演前から渦巻いている。来て驚いたのは、ステージが会場の中央にあり、我々がそれを取り囲むような形になっていること。しかも、ステージから東西南北にそれぞれ花道が伸びており、ステー上には8面のモニターが360度投影できるように設置されていた。

客電が落ち、ステージ上にメンバーが現れると大歓声が巻き起こる。いきなり特効の火が吹き、「暁のザナドゥ」からこの日のライヴは幕を上げた。続けざまに「YURAMEKI SUMMER」「Love me」「セツナユメミシ」と、序盤からライヴ映えのする楽曲を次々とたたみかけ、オーディエンスのボルテージは早くも最高潮に。八木優樹(Dr,Cho)の繰り出すファンキーなリズムの上で、American Professional jazz Bass(Sonic Gray)を抱えた首藤義勝(Vo,Ba)が、輪郭をしっかりと残しながらも芯の太いベースサウンドを奏でている。その鉄壁のグルーヴを、American Original 50s Telecaster(Butterscotch Blonde)を抱えた“巨匠”こと寺中友将(Vo,Gt)が、軽やかなカッティングで刻みながらアンサンブルを彩っていく。’59 Bassmanから鳴らされるその音は、クランチ気味に歪みながらも弦の粒立ちが抜群だ。そして、バンドいちのムードメーカーである小野武正(Gt,MC,Cho)は、中毒性たっぷりのギターフレーズをメロディーに絡ませながらステージ狭しと動き回った。

ステージは、数曲ごとにゆっくりと回転する仕組みになっていて、普段あまり見られないようなアングルから彼らの演奏を堪能することができた。「後ろから観られるなんて、滅多にないから何だか恥ずかしい」と寺中が照れ臭そうに言うと、会場からは温かい笑い声が漏れる。四方に伸びた花道にもメンバーたちは隙あらば降りて行き、ファンの声援に応える。「ロトカ・ヴォルテラ」では、東の花道に小野、西の花道に首藤、南の花道に寺中が立ち、何と北の花道にはドラムセットが置かれて八木もそこへ移動。遠くから見ると、まるで“人の海”に浮かんでいるような状態で、迫力の演奏を見せつけた。

また、「雨宿り」では首藤がハンドマイクで歌い、雨の雫のような照明や、青を基調としたレーザーが歌詞の世界観を増幅する。「黄昏シンフォニー」では8面のモニターに美しい夕焼けが映し出されるなど、粋な演出に会場からはため息が漏れた。

中盤は、八木がカホン、寺中と小野がアコギ、首藤がアコースティックベースのKingman Bass SCEを抱えてアンプラグドの演奏が行われた。缶ビールを開ける“プシュ!”という音をマイクに乗せたり、即興の替え歌を披露したりと和やかな雰囲気の中、「summer tail」や「プルオーバー」を披露。

松岡修造とコラボした、C.C.レモンオリジナルソング「Cheers!」では、直前に松岡本人のビデオメッセージが流され、「あなたもKEYTALK!」という彼の熱いコールが会場に響き渡る。すると、どこからともなく巨大な黄色いバルーンが次々と現れフロアを跳ね回った。また、「Cheers!」のカップリング曲「東京シネマ」では、8面モニターに東京の夜景や歌詞を投影されるなど、360度スクリーンならではの演出が光る。さらに「Summer Venus」では、事前に配られていた紙製のメガネ(通称パリピメガネ)をオーディエンス全員で着用し、ミラーボールがキラキラと回転する「パリピ空間」での演奏に酔いしれた。

惜しまれながらもいよいよラストスパート。メロコア風のヘヴィなナンバー「fiction escape」では、American Professional Stratocaster HSS(Olympic White)に持ち替えた寺中が、倍音たっぷりのジャキジャキとしたストラトサウンドで空間を切り裂く。そして本編最後は、カラフルな羽飾りに紅白のしめ縄という姿の謎のキャラクター“おみこしくん”に変身した小野が、オーディエンスを沸かせながら音頭をとる中「MATSURI BAYASHI」を披露。

アンコールでは「トラベリング」と「Monday Traveller」を演奏し、これで最後…と思いきや、スクリーンに今日のライヴセットが流れ、まだ演奏していない30曲目の「MONSTER DANCE」の文字が大きく映し出されると、会場は再び大きな歓声に包まれる。オープニングにも登場した「モンスター」が再び現れ、ハンドクラップ、コール&レスポンス、シンガロングとともに幕を閉じた。

卓越した演奏能力と、ケレン味たっぷりのメロディー、そして4人の愛すべきキャラクターを併せ持つKEYTALK。彼らの快進撃はこれからも続くだろう。


KEYTALK

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セットリスト
01.暁のザナドゥ
02.YURAMEKI SUMMER
03.Love me
04.セツナユメミシ
05.バミューダアンドロメダ
06.テキーラキラー
07.パラレル
08.MABOROSHI SUMMER
09.zero
10.wasted
11.ミッドナイトハイウェイ
12.ロトカ・ヴォルテラ
13.S.H.S.S.
14.雨宿り
15.Siesta
16.黄昏シンフォニー
17.summer tail
18.プルオーバー
19.Cheers!
20.東京シネマ
21.アオイウタ
22.コースター
23.桜花爛漫
24.Rainbow road
25.fiction escape
26.Summer Venus
27.MATSURI BAYASHI

ENCORE
01.トラベリング
02.Monday Traveller
03.MONSTER DANCE


› KEYTALK:http://keytalkweb.com/